きものには全てに地糊が入っていて、その地糊が湿気で腐り、そこからカビが発生し、そのままの状態で長年風通しを怠りますとカビが出て、第一期症状~第四期症状に進行していきます。
カビは着物に入っている地糊によっても異なり、全ての着物にカビが発生するというわけではございませんが、1枚でもカビが発生した着物を発見した場合、ほかの着物もカビが発生していることが考えられますので、保管場所の変更や、こまめな風通しのような配慮が必要となります。
カビが発生しやすい条件は湿気の多い所や風通しの悪い所、温度が高い所です。購入して一度も手を通していない着物やクリーニングしたから大丈夫と、大切にしまいこんだまま長年風通しをしていなかったり、住宅密集地で窓が開けられないお宅やコンクリート造りの新しいマンション等は注意が必要です。
また、昨今の建物の造りや冷暖房装置の普及にも大きな原因となる要素が考えられます。
昔の建物は床が高く、線の下は風が吹き抜けていて部屋の中でも冬期に寝ていると顔が冷たくて寝られないくらいでしたが、最近の建物は気密性が高く冷暖房効率を高める構造で、一年を通してカビが繁殖しやすい環境にあります。
解消法としては保管場所を変える必要や、保管している高さを考える必要があります。座って顔の高さから立って顔の高さがまでが理想です。同じ部屋でも高い所と低い所では温度が異なります。
低い所は湿気が多く、高い所は温度が高いものです。
タンスへの詰め込み過ぎにも注意が必要です。和箪笥の着物を保管する部分にヒントを得てください。まずとびらが観音開きになっていて、引き出しは箱にはなっておりません。これは風通しをよくするためです。一段に一枚を置き、扉を開ける度に自然に風が通る仕組みです。そこに何枚も詰め込んでは何にもなりません。
次回はカビの進行の症状を記載します!
皆様こんにちは
前回は手描友禅でしたが、今回は型紙捺染となります。京都でも昔はよく型紙が置いてあるのを見かけたのですが最近はそのような光景も少なくなってきたような気がします。
1. 型紙捺染
a. 写し友禅
型紙を用い、染料を混入した色糊で友禅模様を配置する染色法であり、明治の初期に広瀬治助によって発明されたものです。
型紙枚数を多く使うことで複雑な模様表現ができます。
振袖では300枚~500枚程の型紙が使われているものもあります。
b. 摺り友禅(すりゆうぜん)
写し友禅の色糊の代りに摺り刷毛に染料液をわずかにつけて型紙の上から染料液を摺りこんで模様を染めつける。一つの模様に写し友禅技法と併用することもございます。
色を摺り重ねると二つの色の合成色が得られ、また濃色ともなるので二つの型紙で三つの色が表現できます。
刷毛によるボカシ染が染めつけられるのも特長となります。
c. 小紋染
小紋は大紋、中形に対する呼称で、細かい模様を布地一杯に型染めされたもので種類も多いです。最近では絵羽模様に対して区別をつけるため総柄の染着尺をすべて小紋の範囲にいれているようです。
① 江戸小紋
細かい柄を彫った型紙を使って一色染にしたもの。元来江戸時代の武士の裃から発達したといわれていますが、草花や幾何模様をはじめ、縞、格子など連続模様や割付模様が多いのが特徴です。
② 型小紋
現在一般に小紋といわれるものの総称で、江戸小紋を基調にしたものに型友禅の色彩を組み合わせたものとなります。
③ その他の小紋
技法や柄行きなどによりローケツ小紋・紅型小紋・手挿し小紋・摺り染小紋・更紗小紋・藍染小紋などがあります。
d. 紅型
元来沖縄で生産される型染めで、強烈で多彩な色の美しさがあります。どんなに沢山の色を使っても型紙一枚で糊おき色ざしするのが特徴となります。
e. 更紗
インド更紗 ジャワ更紗 ペルシャ更紗 タイ更紗等異国情緒豊かな特徴があります。
京都=パリ友好40周年記念 パリで行われた「時代祭」
1998年(平成10年)
7月25日 京都=パリ
友好40周年記念で伝統的な「時代祭」の衣裳はパリを舞台に花開きました。
1998年は京都とパリが友好都市になって40周年の年でした。これを記念し、7月25日フランス パリにて「時代祭」が開催されました。
平安神宮に受け継がれる時代祭衣裳約一万点を空輸し、京都で行われる「時代祭」をそのままパリの街並みを舞台に再現しようとするイベントです。
参加者は総勢500名とスケールの大きなものになりました。
当日は先代の國松会長が織田信長の衣裳を着て参加しました。
兜だけでも5.6キロ 衣裳全てを身に着けると20キロにも及ぶ重さです。
着付けやヘアメイクなどはルーブル美術館の地下で準備され、日本のボランティアの方に協力していただきました。
当日は快晴 「時代祭」の行列はパリの街並みに違和感なく溶け込んでいました。
受け継がれた伝統文化を守っている街という共通点があってこそではないでしょうか。
この巡行を通じて、日本文化を代表する京都の祭りを、世界に向かって紹介できたことは大変名誉なこと。総勢500名が参加したパリの時代祭。このうち300名はボランティアの人たちです。
「時代祭」をはじめ「祇園祭」「葵祭」など日本の祭りは町衆がボランティアの気持ちで守り抜いてきた祭りです。
当日は美しいきものの女王たちも参加し、時代祭に花を添え、パリの街によく映えました。
日本文化の代表である着物も、一人ひとりの心の中に「着物の火」として絶やさず、ずっと後世まで引き継いでいきたいと改めて考えさせられるイベントでした。
皆様こんにちは
Facebook6月1日に仕立上り商品の検品の様子を動画でアップさせていただきましたが、弊社工場内セクションの第三回目としてパールトーンの仕立上り検品についてご紹介させていただきます。
パールトーンでは商品の状態をきちんと確認するために商品を吊った状態にて検品しています。
その際に留意しているポイントは以下の通りです。
・全体的にシミ、汚れ、汗シミは注意する
・衿を確認する
→ファンデーションの付着、汚れ、ヤケ、皮脂汚れ等
・両袖を確認する
→袖口の汗シミ、手垢の付着、袂・袖底の汚れ等
・前身頃を確認する
→上前、下前の食べこぼしや手垢等
・後身頃を確認する
→汗の付着、打ち合い、帯スレ等
・裾周りを確認する
→泥はね、すり切れ、表地・八掛の生地ダブリ等
・裏地を確認する
→胴裏、八掛、衿裏等のシミ汚れ 汗シミ 目明き すり切れ等
Facebookにアップした動画ですが、youtubeでもアップしました。
よろしければご確認下さい。
詳細:https://www.youtube.com/watch?v=vZy2NS-2Qqk
美しいキモノ2018年夏号に桑の木プロジェクト賛同店リストを含んだ広告を掲載させていただきました。
書店でお見かけの際にはぜひ手に取っていただければ幸いです。
だいぶ日がたってからの更新となりますが・・・
長谷川普子さんの三条工場ご見学に合わせ、弊社工場内をご紹介するシリーズもラストとなります。
検品や入力のセクションをご見学いただいた後、
シミ抜きや紋入れのセクションに移動し、実際の工程をご見学いただきました。
シミ抜きではパールトーン加工未処理のお着物の手間のかかる水ジミの補正の実演や各種染色補正のご説明などを職人からお聞きいただきました。
シミ抜きの場合、シミ自体が多種多様であるので、ある意味経験値の蓄積が必要となります。
パールトーン加工すれば汚れは全くつかない ということはございませんが、たとえ付いたとしても未処理のお着物と比べると汚れの成分が繊維の深部にまで浸透しにくいために、処理しやすいですし、特に水ジミの場合にはその効果がよくわかります。
長谷川さんも今回きものと宝飾社さんの企画で弊社へお越しいただき、それまでパールトーンという名称はご存知でしたが、今回の工場見学でパールトーン加工の内容や当社の和装に関する姿勢に関してもご理解いただけたと思います。
今後も我々は皆様にまずは知っていただくための活動をWEB上ではし続けていきたいと思っております。
Youtubeにその際のベンジンを利用した衿ふきの動画をアップしてみましたのでこちらもどうぞご確認ください!
詳細:https://www.youtube.com/watch?v=bvRb9XLWR0A
パールトーンシルク2017年生産分完成に際しまして、桑の木プロジェクトページも更新いたしました。
2018年植樹画像等追加しています。
詳細:http://www.pearltone.com/contents/kuwanoki.html
弊社「桑の木プロジェクト」2017年生産分の数量限定胴裏地「純国産パールトーンシルク」今年も完成いたしました。
※「桑の木プロジェクト」詳細につきましてはトップページの事業のご案内より桑の木プロジェクトをご確認下さい。
パールトーンシルクは安心・安全・環境に配慮した商品です。
群馬産の安心・安全な環境で養蚕し、製品までの工程も厳選した国内工場で生産いたしました。
また、桑の木自体が1本で2キロの二酸化炭素を吸収するエコ環境に優れた力があります。
純国産パールトーンシルクの特徴
① 「和」ものに適した羽二重の16付、しっかりとした生地に仕上げております
② 通常の仕立てにご使用いただいても、幅広いお客様の体型をカバーできる「尺二分巾」を採用
③ 糸質は最高クラス5A
④ 国産である証の「純国産マーク」付き
⑤ 生産年数と製品ナンバー記載
⑥ パールトーン加工済み
※ご注意
パールトーンシルクは桑の木プロジェクト賛同店を通じてのお取り扱いとなります。
2017年生産分をお取り扱いいただく桑の木プロジェクト賛同店につきましては5月19日発売の美しいキモノ夏号のパールトーン掲載ページをご確認下さい。又、弊社HPにおきましても発売日以降に順次更新の予定となります。
生産数の限られたごく少数の商品ですので売り切れの際はご容赦下さい。
詳細:http://www.pearltone.com/contents/kuwanoki.html
皆様こんにちは
Facebook5月の動画でもアップしましたが弊社工場内セクションの第二回目として、パールトーン加工商品適合検査をご紹介させていただきます。
パールトーン加工をご依頼いただく商品は全国から色々な商品が届きます。
中には、色落ちや箔取れの可能性のある商品や、柄が接着剤で付いている「のせ友禅」等も着荷することもあり、まず、パールトーン加工できるものなのかという判断が必要となります。
といいますのも、パールトーン加工は石油系の溶剤を使用することから、石油系により色落ちが著しく生じたり、接着剤が溶解してしまったりする可能性があるものは加工不適合品となり、石油系のクリーニングも出来ないケースが多いと思われます。
「のせ友禅」等の場合は何もしなくても時間の経過で柄の部分が割れて、剥離していくケースが多いので、弊社の場合加工に至るまでの水際対策がとても重要となります。
商品適合検査とは直接関係ないですが、生地の特性は色々あり、水には色落ちはしませんが、石油系溶剤にはとても落ちるケースであったり、またその逆もあったりします。
お送りいただいた大切な商品をそのまま加工に回すだけではなく、商品の特性を知り、対応するというノウハウは新しい商品が出てくると共に蓄積していっております。
皆様こんにちは
前回までは織物でしたが、今回より染色についてアップしていきます。
こちらも単語はよく聞くものの内容について理解していないことも多いので私自身学習していきたいと思います。最初は手描友禅からスタートです。
古来染色技術は、板染・絞り染・ろう染 の3つの染色法があり、どれも防染法
※防染:防染糊の部分のみ白く残る染め方
1. 手描友禅
a. 本友禅
一般には糸目友禅とも呼び、糊又はゴムを使って模様の輪郭を防染加工してその中へ自在に色を差し入れて模様を完成させたもので、元禄時代に宮崎友禅斉が創出したものとされており、現在最も高級な染色と位置付けされています・。
生産地によってデザイン・色彩に特長があり、産地の名を冠せて京友禅・加賀友禅・名古屋友禅・東京友禅・十日町友禅と呼ばれています。
b. 無線友禅
糸目を使わず染料液にて布上に絵画を描くようにして染めつける技法です。
c. ろうけつ染
木蝋を防染剤に用いて布上に模様を染分けるもので自在な模様が描かれます。
d. 手挿し友禅
糸目防染のみを型紙で置き、その中に挿し色を手で彩色する手描友禅の簡略法で、江戸時代よりこの手法はございます。
e. せき出し友禅
模様部分に防染糊を囲むように置き、その中に挿し色する友禅となります。
f. その他の手描友禅
濡れ描き友禅・豆描き友禅・点描式友禅・色撤糊友禅・糊流しなどがございます。